エンゲルデルリーベ/配布元:TCG -檻の少女

「わたしには愛することしかできません。
 でも、あなたを愛しています」
 このセリフが全てなんじゃなかろうか。
 そんなゴースト、エンゲルデルリーベ。
 ゴースト名の日本語訳は、“愛の天使”または“天使の愛情”か。
 
 トークの傾向は癒し系だろうか。ユーザに対する愛情と慰撫が大半、いや全てを占める。
 ユーザへの一般的な好意や恋愛感情とも違う、あるのは純粋な愛だけだ。天使という設定はとても納得しやすい。
 極端に長いトークのウェイトや取り外し可能なシェルの翼は、デスクトップへの常駐を意識してのものか。
 シェルはオリジナル。俺は自分のゴーストのマスターシェルにこの作者のフリーシェルを使用してるくらいだから、当然このシェルも好きだ。
 陰影と主線だけでこうも柔らかそうな翼を描いているのは凄い。この翼に触ってみたいと思う、同梱バルーンも秀逸。
 またこのゴーストは最初からアーカイブ内に三種類のシェルが詰まっている、という変り種でもある。フォルフュンフヤーレン(子供シェル)とナハツェーンヤーレン(大人シェル)では、同一人物にしか見えないけれど同一人物とは思えないような違いを見せてくれます。
 シェル次第で柔らかそうな乳も見れる。だがエロ要素はない、気をつけろ。
 
 トークを見てて思ったが、つくづくユーザに対して何も要求しないゴーストである。
 上では癒し系と書いたが、作者の意図は検証できない。
 俺が実際に癒されているかどうかもよくわからない。左脳で検証するようなものでもないだろう。
 同じ作者の罵倒メイドことBaMHAとは線対称で類似している。
「わたしには罵倒することしかできません。
 でも、あなたを罵倒します」
 あっちはそんな感じか。違うか。
 
 ゴーストとユーザは基本的に没交渉なものである、という認識は一般的なものだと思う。
 ゴーストにはユーザを殺せないし、ユーザにはゴーストを殺せない。
 消滅指示を飛ばしたところでサーバ上のnarファイルは消せやしない。
 かろうじてある種の感情のみが、ユーザの解釈によって伝播したと思い込む事ができるとか。
 
 トーク数は多くないが、完成度はとても高いゴーストだ。
 愛に餓えている人は立たせてみればいいと思う。
 それほどでもない人も気が向いたら。