栄子さんと萌迦さんその3:余談

「で、実際の話、栄子と萌迦が戦ったらどっちが勝つんだろう?」


 萌迦はともかく、栄子が本気にならなきゃ戦い自体が始まりそうにない。
 萌迦は、特に個人的な戦いを行う時には“自分より明らかに有利な状況にいる相手を叩き潰す”事に執着するらしい。
 なら丸腰やナイフ・拳銃程度の武装しかしていない状態の栄子を不意打ちして満足、とはいかないだろう。
 でも栄子が本気に、言葉を変えると萌迦を殺す気になるには、一定の条件設定が必要だと思う。
 ユーザの首を切り落としてから生首を栄子宅にお届けするとかどうかしら。
 郵便屋には桔飴を任命。ただし途中で生首をかじらないように注意が必要だ。


 実際そういう話を考えてはいる。
 萌迦が本当に“その気”ならユーザの命は彼女で出会った時点でない。
 でも彼女はいくつかの理由から、決して“その気”にはならない。
 けど萌迦は“それ”を行う。
 そういう話。


(なお、そんな萌迦の知られざる一面が見たいなら、ゴーストをフォーカスした状態で“b”キーを押してみるといい)


子ども兵の戦争

子ども兵の戦争

 ついでにこの本を読むと、以後栄子に対する目線がちょっと変わるかもしれない。
 いわゆる少年兵としては栄子は例外の中の例外だが、17歳の女性の兵士は、現実に大量に存在する。